整体的にみる つわり
できるなら、つわりなしで過ごしたいと思う方も多いのではないでしょうか?
今現在、ありますか?又は、ありましたか?
妊娠初期に(人によっては妊娠中ずっとという方もいますが)起こりやすいつわり。
とても個人差があり、つわりがある方、ない方。
症状もそれぞれで、一般的なのは、ムカムカする、吐く、不快感、だるい、食べると吐く、食べないと吐く…千差万別です。
西洋医学的には、ヒト絨毛性ゴナドトロピンというホルモンが急激に増えることで、脳の嘔吐中枢を刺激する。とか、黄体ホルモンが増えることで、胃腸の機能が低下する。とか、お腹の中の赤ちゃんを異物と認識して排除しようとする作用、などなど言われます。
整体的には、つわりでも何でも、「からだに起こることは、全て必要があっておこる」とみます。
ですから、つわりで辛い…という方も、「私とお腹の子にとって必要なんだ〜」と思って、味わって?!、乗り切って下さい!
では、整体的にみる「つわり」について。
2人以上のいのちを育む妊婦さんは、生命力が高い状態にいます。
生命力が高いということは、私たちが本来もっている能力がフル発揮されます。
それは、お腹の子にとって、いのちを育むあなた自身にとって、必要なものとそうでないものを選別するチカラも発揮されるのです。
必要でないものが入ると、「あ、これいらない」とからだが嘔吐という形で教えてくれる。
消化吸収には大きなエネルギーを要します。赤ちゃんを育むためのエネルギーを必要とする妊娠期。消化吸収しづらいものや邪魔するものが入ると、「今ここにエネルギー使えないよ〜」と、嘔吐。
お腹の子の成長とともに、広がっていく、緩んでいく骨盤。
現代社会では、弾力のある骨盤、骨盤チカラ(骨盤が緩んだり締まったりするチカラ)が、弱くなりがちです。
骨盤がふんわりと緩んでいく妊娠期に、緩みづらい妊婦さん、いらっしゃいます。でも、「緩んでくれないと困る!」ということで、緩ませるためにからだがとる対策として、嘔吐、倦怠感、とにかく眠い、とにかく食べるなど。
あれ?!これって、つわりの症状ですよね!!
そうなんです!これって、骨盤を緩めるための反応なんですね〜。
ちょっと、ここで西洋医学的にも。
自律神経でいうと、妊娠期は、今までとは違うこころとからだ環境で交感神経優位になりやすいと言われています。
ゆったり緩む神経は、副交感神経のほう。
「骨盤が緩まない!」というのは、母にとっても子にとっても大きなストレスです。緩まないストレス(交感神経)が大きければ大きい程、緩ませるチカラ(副交感神経)が大きく作用し、副交感神経優位で起こる、嘔吐、倦怠感、眠る、食べるなどが、無意識下でなされているんですね〜。
陰極まれば陽となり、陽極まれば陰となる…。何事もバランス。
ということは、妊娠期に必要なからだ環境に、からだが自然と、自ずからしてくれてるのがつわりなんですね!
からだに宿るチカラ、智慧って、ほんとに素晴らしい。
「からだに起こることは、全て必要があって起こる」のです。
また、よく酸っぱいものが欲しくなるというのを聞きますよね。かなり個人差はありますが…。
陰陽五行の五行には、五味といって味についても書かれています。
以下、臓器と味の関係
木…肝…酸(すっぱい)
火…心…苦(にがい)
土…脾…甘(あまい)
金…肺…辛(からい)
水…腎…鹹(塩からい)
すっぱいを見て下さい!どこと関係がありますか?
そうです!肝と関係があるんですね〜。
肝の大きな働きの1つは、解毒分解(デトックス)。
母子にとって必要でないものを、どんどんデトックスしてくれる妊娠期。肝の働きを助けるすっぱいものを取り入れて、デトックス効果を高めているのかもしれません。