マインドフルネス(4) ボディスキャン
今回は、マインドフルネスの実践の一つである「ボディスキャン」についてです。
ボディスキャンは、からだの細部に目を向け、そこで感じられる感じをあるがままに受け止め、その感じを手放していきます。
足先から始め、頭までやって、標準では約45分つかっています。
細かく見ていく方が、効果が大きいのですが、ご自分でされるときは、もっと短くても構いません。
これの効果は、以前のブログでも書いたように、静かな落ち着きを自分にもたらすものです。
不安が消え去り、集中力を高めることもできます。
さまざまな精神疾患に効果があるとされていますが、健康な人でも、とても有意義なものです。
特に症状がなくても、悩みや問題を抱えている方には、自分にとって最もよい方向が、自然に見出されていくこともあります。
それ以外に、毎日丁寧にからだに目を向けていくので、身体的な健康管理としても使えますし、自分の体調のパターンや、自分のからだへの目の向け方の特徴に気づくことができます。
からだが発しているサインに、早く気づけるようになり、予防的な効果もあります。
ボディスキャンは、いつも一定の時刻に、毎日行うことをお勧めします。朝がおススメですが、いつでも構いません。
静かでくつろげる、暖かい場所で、横になることが標準ですが、楽に椅子に腰かけても構いません。
目は閉じてもいいですし、軽く開いてもOKです。寝てしまう方は軽く開いておきましょう~!寝てしまったら効果がないのでね!
できるだけ、楽な服装で行ってください。
ボディスキャンの方法の前に余談~。
ボディスキャンの英語の誘導の中では、からだの感じを感じ、そして「let it go」と言っています。
日本語約は「解き放ってください」「消し去ってください」というように言っています。
ビートルズの「レット・イット・ビー」という歌は、多くの方がご存じだと思いますが、このレット・イット・ビーは、「あるがままに」「なすがままに」「そのままに」という意味です。
Let it goは、その感じが離れていくがままにする、というような意味になります。
その感じはそこにある、というわけではなく、私が目を向けることによって感じが浮かび上がるので、私が次の部位に目を向けていくときには、その感じは私から離れていく、というような意味になります。
からだの感じを「あるがまま」感じ、そして次のからだの部位に目を向けていくときに、その感じを「手放して」いきます。
ではでは、ボディスキャンの手順について。
まず、静かに呼吸をします。いつもの、自然な、楽な呼吸です。
そして、左の足先に目を向けます。足の指の一本、一本を感じましょう。
次に、脚の裏、かかと、甲、足首へと、順番に目を向けていきます。
何か感じがあれば、そのままに、なければ、「何も感じない」と感じます。
呼吸は静かに続けます。足先から息が吸い込まれ、鼻を通って出ていくような感じ。
次に左足のひざ下、ふくらはぎのあたりに目を向けます。足の筋肉や骨も感じてみましょう。
そして膝へ。膝のお皿や横、裏の腱のあたりへも。続いて、左のふとももへ。
呼吸は続けます。
次に右足を同様に、順に感じていきます。右足の先から息が吸い込まれ、鼻を通って出ていくような感じで呼吸を続けましょう。
つぎに、おしりや股へ目をむけます。そのまま上がって腰、背中、肩、首の後ろへ。
お腹が膨らんだりへこんだりしているのを感じてください。
そのまま、胃や横隔膜、肺や心臓へ移り、首へ行きます。
次に、両手先に目を向け、順に手のひら、甲、手首、前腕(ひじから先まで)、肘、上腕へと移っていきます。
そして、顔へ。顔のそれぞれのパーツに目を向けます。口は、唇や舌、歯、歯茎、口蓋なども目を向けましょう。
最後に額、そして頭です。
頭まで目を向けた後は、その感じを手放し、今しばらく静かに呼吸を続けます。
以上です。ぜひお試しください~。