人間関係 自分を大切にする距離感(3)

ある人との会話や関係がしんどかったり辛く感じているとき、あなたとその人とのこころの距離感が近すぎているというお話の3回目です。

「あなたにとっては近すぎますよ~」というアラームは、あなたが感じる「不快感」そのものでした。

そして、それを感じない程度にまで、実際に、あるいは心理的に距離をとることが対応のポイントであるというのが前回までです。

今回は、そのアラームが壊れてしまっているのか、不快感を感じない、自分がしんどいかどうかわからないような場合についてです。

「不快感」は、なんとなーく嫌な気持ちになった…とか、ちょっとイラッとした…というような、とっても細かくて小さな感覚から始まることが多いので、とても見過ごしやすいのです。

また、そういう感覚が、じんわりと、ゆっくりと積み重ねられるので、感覚がマヒしてわからなくなってしまいやすくもなります。

人間関係で生じる「不快感」は、いつでもどこでも転がっているような、結構ありふれたものです。

なので、私たちは、これを適当にかわしたり、見逃したり、我慢したりしないと、生活しにくくなります。

それほど大きく重く受け取らないでもすむように、「不快感」に気づかないでいるのは、ある程度までは、社会適応のための適切な反応だと言えます。

ですがその反応も、すぎると問題になるわけです。

アラームが鳴ってない人の多くは、無理して頑張っている方に多くみられます。

仕事をしっかりとこなそうとする方や、家族の要や〝かすがい〟のような立場になっている方、自分の置かれた状況や、社会的価値観を重視するタイプの方は、自分のことよりも、周囲の状況に目を配り、自分の思いよりはその状況やその人間関係がうまくいくことを優先する結果、自分のことは二の次になって、どんどんアラームの音が弱くなっていきます。

あるいは、自分のことよりもいつも周りの反応が気になるタイプの人や、他者の評価が気になるタイプの方も、同じように、自分のアラームではなく、人のアラームのほうに目が向きがちです。

アラームはこうやって少しずつ弱くなってしまうのです。

どんどん弱くなると、今度は違うアラームが発動します。

そうです、身体に症状として現れてくるのです。

症状は、その人の弱いところに出がちのようです。頭痛や肩こりのような筋緊張で出たり、胃痛や下痢・便秘のような消化器系に出たり、女性はホルモンバランスが崩れて月経不順になったりします(これが「心身症」です)。

こういうふうになると、そもそも自分は何がしんどかったり辛かったりしているのかということには気づかないようになってしまっています。

アラームがすっかり弱くなって壊れてしまっているかのようだったり、身体の症状というアラームが鳴っているような場合に、自分を守るための距離感を感じるセンサーにもう一度しっかり機能してもらうためには、ゆっくり、じっくりと時間をかける必要があります。

弱く、鈍くなってしまった感覚に目を向けるために、「マインドフルネス」のワークはとても効果があります。

当ルームでご提供している「リラクゼーション」でも、いくつかの方法をご案内しています。

また、「経絡・整体セラピー」は、心身のバランスを整え、緩めるものなので、より健康的な感覚を取り戻しやすくなります。

毎日の生活では、「快」を感じることを増やし、また、それを感じていることに目を向けることから初めてみるといいと思います。

なかでも、毎日、ごく普通にしているようなことで。

たとえば、食事。できるだけ、自分が(頭ではなく身体が)本当においしいと思うものをゆっくり食べましょう。味わって食べてください。あー、おいしいなぁーって。

こういうのはきっと、加工していないシンプルなものが感じやすいと思います。

朝、目を覚ましてカーテンを開けて見える外の日差し。窓を開けて吸う空気。

寒い時は湯船につかって温まっているようなこともいいと思います。暑い時は、さっぱりとシャワーを浴びて、はぁー、いい気持ち~♪と思わず声がもれでるような感じ。

お風呂上がりの缶ビール「くぅー、うまい~」っていうのでもいいでしょう。

あなたの身体がめいっぱい感じる「快感」をゆっくりしっかり味わってください。

ただ感じるのではなく、その快感を「味わう」ことがポイントです。

そうやっていくと、身体の快・不快に少しずつ敏感になってきます。

あとは、前回にお話ししたとおりです。

人間関係の距離感について3回にわたって書きましたが、これは、「自分を大切にすること」というのが根本にあります。

自分の気持ち、自分の感覚。

それを大切にする、とは、決して自分を甘やかしたり、好き放題するという意味ではなく、「私の感じ」をありのままに認めるということです。

それそのものに、正しい・悪いということはありません。

そして、その「私の感じ」を大切にしながら、どうやって「私のいる状況」を乗り切っていくか、それが「自分なりの生き方」=「自分らしさ」ではないかと思います。

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