DVのカウンセリング③ 暴力のかたち

「DVのカウンセリング①」で、DVのカウンセリングにおける、第一段階目のテーマである、暴力の状況の判断と対応について書きました。 ここで、もう一つ大切なことを書きたいと思います。それは、暴力そのものについてです。 DVという言葉は、ドメスティック・バイオレンス(Domestic Violence)の略です。 この言葉が一般的になってきたのは、日本でDVの法律である「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」が成立した2001年より少し後になってでした。 その頃は、「DVのことで相談したいのです」と言って問い合わせる人は非常に珍しかったですし、それ以上に、「夫(配偶者)に暴力を振るわれていて…」と相談を始めるのではなく、「夫と上手くいってなくて」と語り始める方のほうがずっと多かったのです。 家庭内の、夫婦間の暴力を語ることは、まだはばかられるような気持ちになっている人がとても多かったのを記憶しています。 ですから、相談される方が受けている暴力も、何年にも渡るものであったり、非常に深刻なものでした。 ”軽い”暴力は、語るほどのものではない、と思い込んでいた人が多かったのだと思います。(そう思い込まされる社会だった、と言えるでしょう。) 現在では、自分がされたことはDVだと認識している方が多くなりました。 何度も、何年も積み重ねられた身体的暴力だけがDVというのではなく、一度ふるわれたものでも、暴力だという認識が広がっています。 それでも、暴力は、殴られたり蹴られたりなどの、からだに振るわれるものだけをさすと思っている人は、今でも多く見られます。 暴力のかたちはさまざまで、怒鳴ったり馬鹿にしたりなどの精神的暴力、外出を制限したりする社会的暴力、生活費を渡さないなどの経済的暴力、セックスを強要するなどの性的暴力、子どもを利用して圧力をかけるかたちの暴力、宗教教義をたてに制限や圧力を与えるかたちの暴力などがあります。 「それも暴力の一つのかたちですよ」と話すと、軽い驚きを持って、でも納得されています。 暴力というのは、どのように振るわれるか、その表面的なものよりもむしろ、二人の関係性が、一方的で、コントロールされ、圧力をかけられ、支配されている、その関係性を維持させるためにつかわれる、あらゆるやりかたを指します。 「DVのカウンセリング②」で、修復に向かう場合について書きましたが、それは、このような二人の間の一方的な関係性を変えられるか、ということになります。 ここで、「夫」や「配偶者」と書きましたが、「妻」が加害者である場合も、少ないですがありますし、夫婦間だけでなく、恋人同士でも、同性のカップルでももちろんあります。

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